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南島原市の中華レストラン「華豊」のマダム、濱鈴玉さん(56)の思い出の味は春雨スープの太平燕(タイピーエン)。熊本発祥とされる中華料理だ。小学校から短大まで熊本市で過ごした濱さんは、食が細い少女だったが、太平燕はあっさりスープのめん感覚で、たっぷり野菜を食べられた。
兄の経営する熊本市の中華料理店からのれん分けして、夫の美智広さん(57)と店を出したのが30年前。当時は珍しかった太平燕は注文されず、下ごしらえした春雨を捨てる日が続いた。メニューから外さなかったのは「おいしいものを広めたかったから」。たまにはさっぱりしたものを、という客に勧めてきた。
鶏がらだけの澄んだスープに、ゆで卵、白菜、シイタケ、イカ、エビの具だくさんで700円。今では出前に多く出る人気メニューになっている。【古賀亮至】
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