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南島原市長選 候補の横顔
2010.4.20(火) 毎日新聞

任期満了に伴う南島原市長選は25日の投開票に向け、現職と新人2人が三つどもえの選挙戦を繰り広げている。3候補の横顔を紹介する。【古賀亮至】

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 ◇市民の立場に立つ政治を--藤原米幸氏(63) 無新

 「初心を貫く」が信条だが、方向転換を受け入れる柔軟さも併せ持つ。医師を志して長崎市の高校に進学したが父の急死で地元に戻り、高校卒業後は4人兄弟の長男として農家を継いだ。

 しかし、ミカン価格暴落で農業に見切りをつけ、旧有家町役場職員に。青年団やまちづくり活動のリーダーをするうち、みこしに担がれる形で旧有家町長を3期務めた。町長時代は、農地の基盤整備や福祉タクシー券発行に力を入れた。

 合併後初の市長選だった前回、名乗りを上げながら直前で降りた。「市民の気持ちを察したつもりだったが、違ったようで」。合併協議で市民と約束したまちづくりと違う方向に市政が向かう危惧(きぐ)を抱き、今回は立候補に踏み切った。「市民の立場に立った政治をするという政治家の初心を、今こそ貫きたい」

 医師の長男を頭に2男2女の父、孫2人の祖父でもある。趣味の尺八演奏はキャリア20年。カラオケで、北島三郎の世界も楽しむ。

 ◇島原、雲仙と協調進める--平石和則氏(59) 無新

 怖いもの知らずで政治の道に入った。神戸からUターンし、会社の経理をしていた29歳のころ、ベテランばかりが目立つ旧有家町議補選に「言いたいことを言いますよ」と初挑戦。以来町議を4期、合併後の市議1期を務めた。

 政治より、文芸に親しむ青年だった。高校で校内新聞づくりに熱中。神戸で通信機器会社に就職すると、文学サークルで大学生と交わり、同人誌を編集、小説や俳句を投稿することで、自分の思いを表現した。

 モットーは「苦しい時も笑って過ごそう」。神戸時代に社内で見初めた妻禎子(ていこ)さんは淡路島出身。「結婚しても地元に親せきが増えなかった。選挙するには厳しいんだけどね」と笑う。

 目が鋭くなるのは市政の現状を語る時。「島鉄の南線廃止(08年)で不便になったお年寄りの足の問題がある。合併効果が見えない。市役所の情報開示のほか、島原、雲仙市との協調も進めたい」。思いがあふれる。

 ◇地域の問題、自分が解決--松島世佳氏(64) 無現

 「4年間の評価を受けるのは興味深い。ダイレクトに評価が出ればいいけど」と、再選に向け自信を見せる。旧8町の借金を抱えつつ、職員削減を断行した行財政改革、企業誘致、道筋をつけた水源の森づくりに「合併の効果はある程度出せたのではないか」。

 旧有家町議、県議3期を経て、06年の合併直後の選挙を79票差で制して初代市長に。祖父は旧有家村議、父は旧有家町長と、政治家の血筋を引く。長男も県議を務めている。

 同じ町出身の3人が争う市長選に「有家は政争の町。解釈できない戦いになることもある」と気を引き締める。一方で「地域の問題を自分の手で解決できるのが政治家のやりがい」と、理想像を明快に描く。「リーダーシップとは、市民の問題を自分の問題としてとらえ、引っ張っていくこと」と、ワンマンの批判も受け流す。

 好きな季節は晩秋。自宅庭のケヤキの落ち葉をはき集め、1年の終わりを感じるロマンチストの一面も持つ。




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